わたしは家の購入を考え始めた時に、とりあえず中古物件を見に行ったり、住宅展示場やモデルハウスを見に行きました。
住宅展示場や中古住宅を見て回るのは間取りを考えるときの参考になるのですが、ただ見て回るだけではその間取りのどこが良くてどこがダメなのかを判断することができません。
間取りの良し悪しを判断するためには「基準」があるとわかりやすいです。
この「基準」を知っているだけで住宅のどんなところを見れば良いのかがわかるので、間取りの良し悪しがわかりやすくなります。
住みやすい家を客観的に見れる「基準」とは?
新築や注文住宅、中古住宅に限らず、どんな家を買うにしても一番大切なのは居心地の良い、生活しやすい家を買うことです。
でも、生活しやすい家って人によって違うと思いませんか?あなたの子供が大きくなった時や、子供が成人して家を出て行った時、あなたの両親が同居することになった時など、子供や親、家族が住みやすい家にするには、どうすれば良いのか?
それは「フラット35S」の技術基準を見ることです。
「フラット35S」とは民間金融機関と住宅金融支援機構が提携している長期固定金利住宅ローンです。「フラット35S」の他に「フラット35」という住宅ローンもありますが、「フラット35S」の方がローンを借りるための条件、住宅の技術基準が厳しくなっています。
つまり、この「フラット35S」での技術基準を参考にして家を作れば、客観的な判断で住みやすい家になります。
「フラット35S」を利用するための技術基準には以下のようなものがあります。
省エネルギー性
涼しくて暖かい!冷暖房費に差がでます! 建物の「外壁」と「窓」などの断熱性能と「設備」で省エネ化
耐震性
地震から家族を守る!地震保険も割引に! 地震により、構造体に修繕を必要とする損傷が生じないもの
バリアフリー性
高齢者等の寝室、お風呂、手すり、段差解消
耐久性・可変性
長期優良住宅、腐りにくい外壁、交換しやすい配管
フラット35の技術基準についてもう少し知りたい場合は、わかりやすく解説されたパンフレットをこちらから見ることができます。
住宅資金や予算に余裕があれば、全部の技術基準を取り入れてほしいですが、一番住みやすさを感じやすいのは「バリアフリー性」です。
住みやすい「間取り」は、「バリアフリー性」を重視する
特に注文住宅を建てるなら、注目してほしいのは【バリアフリー性】の項目です。
なぜなら、注文住宅の場合、自分の考えた間取を住宅会社へ提案することも多いと思います。しかし、住宅の初心者が考えた間取なので、実際にその間取りで家を建てると住みにくくなることがほとんどです。
毎日の生活で一番住みやすさを感じられるのは、朝起きて寝室からリビングやキッチンへの移動、洗濯物を干すための階段での上り下り、トイレやお風呂、玄関からの外出など生活動線での移動のしやすさです。
バリアフリーでは段差の解消に重点を置いています。
段差の解消は高齢者にやさしいだけでなく、掃除をするのも楽になりますし、段差がないので、お掃除ロボットを買えば全ての部屋を勝手に掃除してくれます。
あなたもいつかは高齢者になるので、子供から老人まで誰もが住みやすい段差のない間取りにするのは将来的な住みやすさを考えるなら、決して損になることはありません。
バリアフリーの間取りは価値が高く「売れる住宅」になる
また、お金を貸す銀行側から見ても「フラット35S」の技術基準は返済が滞った場合に住宅を処分しやすいように設定されています。
つまり、誰が住んでも住みやすい住宅なので、すぐに買い手が見つかるということです。
注文住宅だからといって、あなたの好みや個性を前面に出した家を建てると、将来家を手放さないといけなくなった時に、家が売れないというリスクが高くなるので、リスク回避をするのにも「フラット35S」の技術基準を参考にするのは有効です。
「フラット35S」に適合した住宅の知識があれば、その住宅会社の標準仕様や住宅に対する考え方がわかるので、住宅会社選びにも役立ちます。
住宅ローンを考えていない、または「フラット35S」以外の住宅ローンを考えていたとしても「フラット35S」の技術基準には目を通しておくことをオススメします。
簡単に「住みやすい家」についてアドバイスをもらう方法
住みやすい家については、フラット35が参考になりますが、そういったことは住宅会社へ行けば丁寧に教えてくれます。
自分で調べるのが面倒ならハウスメーカーの営業担当者から直接話を聞いた方が早いです。
ただ、その場合には営業マンの当たり、ハズレを見分けられる知識がないと押しに負けて不本意な契約を取られかねません。
そうならないために、信頼できる営業マンの選び方を、こちらの記事で確認しておいてください。