「パッシブハウスってなに?」
住宅を建てようと高断熱・高機密住宅について調べていると「パッシブハウス」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
この「パッシブハウス」は究極のエコ住宅と言われるくらい省エネを意識した住宅なので知っておいて損はありません。
パッシブハウスとは?
パッシブハウスとはドイツで産まれた『家の省エネ基準』です。
簡単にいうと太陽の日差しや風邪など自然のエネルギーをうまく使って無駄なエネルギーを使わない家。
住宅の特徴としては、断熱材や高性能な窓、熱を逃さない換気システムで徹底的に熱を逃さない。
その結果、健康に暮らせる室温21度以上を保てて、エアコンや暖房をほとんど使わず一年中快適で光熱費が下がりお財布に優しい住宅です。
高断熱と高機密の家なら、エアコン一台で家全体が暖かい家が普通のことになります。
パッシブハウスの基準
パッシブハウスジャパンの「パッシブハウスとは?」のページに「90秒でわかるパッシブハウス」という動画があります。
イラストと子供の声のナレーションでわかりやすく説明されてます。
動画はこちらから見れます。
動画で説明されているパッシブハウスの基準はこの5つ。
- しっかりとした断熱
- 空気の漏れをなくすこと
- 熱橋をなくすこと
- 良い性能の窓+窓の向き&日射遮蔽
- 熱交換換気
あとは「よくあるご質問」の中で「年間暖房負荷が15kWh/㎡にする」ということが書かれます。
一般人の知識としてはこれくらいわかっていれば良いかと思います。
住宅会社の性能を比較するために詳しい数値を知りたい場合は住宅会社に聞くのが一番ですね。
パッシブハウスの性能を住宅設備でいうとこんな感じ。
・外壁の断熱材の厚さは30cm以上
・バルコニーを付けない
・三重窓にする
・熱交換換気システム(熱回収率75%以上のもの)
地域によって変わってきますが、これを基本と考えて良いと思います。
パッシブハウスの価格は?
パッシブハウスの性能の家を建てようと思ったらどれくらいの価格になるのか?
これは重要なことですよね。
一般的な住宅価格の2〜3割増と説明されています。
2000万円の住宅をパッシブハウスの仕様にすると約2600万円。
3000万円の住宅なら約3900万円です。
けっこう費用が膨らみますね。
実際には、費用を抑えるために住宅設備の見直しなどでもっと費用は抑えられると思いますが、大体の相場感というか、それくらいかかるんだなぁ〜っと事前に知っておくと慌てなくて済みますよね。
パッシブハウスを建てられるメーカーは?
パッシブハウスに興味を持ったら、建てられるメーカーや工務店をどうやって探すかってことですよね。
Google検索で検索しても出てきますが、パッシブハウスジャパンでも施工会社を掲載しているのでそちらを見てみるのも良いと思います。
パッシブハウスとZEHの違い
パッシブハウスは自然エネルギーを積極的に取り入れて、電気やガスなどのエネルギーをできるだけ使わないようにする考え方の家づくりです。
それに対して、ZEHは太陽光発電などを積極的に取り入れて電気エネルギーを作り、使った電気エネルギーを自前で作り出すという考え方です。
どちらも省エネで環境にやさしいという意味では同じですが、パッシブハウスはエネルギー自体を使わないということなので、ZEHよりも省エネ意識が高いと言えますね。
パッシブハウスとパッシブデザイン
パッシブハウスのことを知ると、これからの家づくりは全部パッシブハウスにした方が良いんじゃないか?
と思うくらい魅力的ですが、最大のデメリットは費用です。
どうしても高性能な暖ねえつ剤や窓などの建材を使うため建築費が高くなってしまいます。
そこで登場するのが「パッシブデザイン」という考え方。
「パッシブデザイン」はパッシブハウスの基本理念を取り入れた建築デザインのことで、自然エネルギーを最大限に活用して快適に過ごせる家を目指します。
断熱材や窓などを高性能なものにできなかったとしても、太陽の日差しを夏は遮り、冬は取り入れることを設計段階で工夫して、できるだけエアコンなどを使わない家づくりです。
これなら、予算もパッシブハウスよりも押さえられてるので、予算に合わせてパッシブデザインを検討してみるのも良いと思います。
まとめ
パッシブハウスの家だと冷暖房の光熱費が安く済むので、長く済むことを考えるとめっちゃエコですよね。
しかも、一年中快適な室温で過ごせて健康に暮らせるってのは光熱費以上に大きなメリットになります。
家を建てるなら一度はパッシブハウスを検討してもらいたいです。