家を建てるときに考えておきたいことの一つが『省エネ』。
特に冷暖房で電気代がかかるものとしてエアコンが代表的なものになっています。
エアコンを使わなくても快適な住宅環境が作れたら最高だと思いませんか?
それを実現できる家づくりを紹介しているのが今回紹介する本です。
「エアコンのいらない家」はどんな内容
風や太陽などの自然の力を活用することでエアコンなしで過ごせる住宅を実現するノウハウが満載です。
イラストも豊富に使われているので、スルスルと読み進めることができます。
「エアコンのいらない家」の感想・レビュー
「エアコンのいらない家」というタイトルですが、前半は熱や気流、電気など快適に家で過ごすための基礎知識のようなものが説明されています。
で、後半でエアコンを使わない家をどのようにして作るかが説明されていきます。
実際の家の間取り図が掲載されているのでわかりやすいです。
夏の暑い日差しを入れずに冬には暖かい日差しを入れる方法なども図やイラストがあるので見やすいです。
特に私がこの本で学んだことは風を通す時の窓の位置。
窓が家の中を抜けるように南と北、東と西みたいに対角線上に窓を設置すれば良いと思っていたのですが、そうじゃなかったってことです。
北と南に窓を設置するにしても横や縦の位置も考えないと風がうまく通らないので快適な暮らしができないってことは新たな発見でした。
たぶん、わたしのように窓の位置は対角線上にあれば良いと思っている人が多いと思います。
これを知っていると知らないとでは家で過ごす快適さがぜんぜん違うものになるはずです。
「エアコンのいらない家」試し読み
Amazonで「エアコンのいらない家」の試し読みができます。
目次を含めて19ページほど読むことができます。
楽天ブックスでは試し読みはできないですね。
「エアコンのいらない家」の目次
ほんとうの快適とは?
1.そもそも… 快適か、不快か、決めていたのはこの6人でした。
2.熱ってなに? 言うことを聞かない用心棒。
3.熱の扱い方(断熱) ゴール前がガラ空きじゃあねぇ…。
4.熱の扱い方(換気) 団体旅行は、みんなの行きたいところへ。
5.湿気ってなに? 野次馬たちがやって来る。ジメジメジメ!
6.気流ってなに? 常に上を目指してますんで、ヨロシク。
7.気流の扱い方 出口のない迷路。
8.放射ってなに? これが熱血漢「ミスターKY」の生き様です。
9.放射の扱い方 ガラスだけならノーガード戦法。
10.電気の正体 最後はみんな同じだけれど…。
11.電気の弱点 やめられない、とまらない。
12.正しい節電 あなたの家にもリストラを。
13.エアコンの素顔 お手玉も、やり続けると腹がへる。
14.太陽光の可能性 救世主登場!…かと思いきや。
15.もし… エアコンを止めてみたら。
Column HOW MUCH! 完全自家発電の家
エアコンのいらない家のつくり方
風をどこから取り込むか――風道の家
屋根の形と日差しの関係――金石西の住宅
熱の利用を徹底的に―Y邸
太陽と風、そして井戸水――湧き水の家
方位にこだわる――キシル本社
1.配置と形 すべては南をあけることから
2.屋根 バタフライなら最高だが…
3.窓(日射対策) 冬を旨とすべし
4.窓(通風対策) 生かすも殺すも
5.吹抜けと階段 竪穴に大活躍してほしい
6.居室と建具 プライベートのつなぎ方
7.水廻り どこで吸ってどこで吐くか
Column エンガワというエースで4番
著者について
山田浩幸
設備設計者(環境エンジニア)。1963年新潟県生まれ。建築設備の設計事務所である日本設備計画、郷設計研究所を経て2002年に独立。主に戸建住宅、集合住宅の換気空調設備の設計を行う「yamada machinery office」を設立。旭化成の環境共生住宅「エコーズハウス」(1997~2003)や、セキスイハイム特建のスケルトンインフィル集合住宅「セキスイハイムSI+」(1997~2001)など、ハウスメーカーとの共同開発も多数手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
本の基本情報
本の名前:エアコンのいらない家
出版社:エクスナレッジ
発売日:2011/7/2
「エアコンのいらない家」をお得に買う方法
「エアコンのいらない家」を安く買うなら中古本が一番お得です。
Amazonの中古品なら140円くらいで購入できます。
電子書籍版がないので、中古本以外では新品を買うしかありません。
まとめ
「エアコンのいらない家」は太陽や風の自然の力を利用してエアコンを使わない家を実現する家づくりについて書かれています。
自然の力を使うという意味では『パッシブデザイン』に力を入れた家づくりとも言えますね。
高断熱・高機密の家を作りましょうとは書かれていないのは発売日が2011年と古いからでしょうね。
もし、第2弾が発売されるなら高性能住宅でパッシブハウスについての紹介もあると思います。
どちらにしても、電気代のかからない省エネ住宅はいつの時代にも必要とされていることは間違いありません。