ジャパン建材フェアに行って屋根に貼る雨漏り防止用のルーフィングというものがあるのを知りました。
遮熱効果のあるルーフィングもあって、壁の防水・防湿シートにも遮熱効果があるものも。
遮熱効果のあるシートをいろいろ調べていくつかのメーカーから発売されているのもわかりました。
最初に見つけたのはセーレンの「ラミテクトサーモ」というものでしたが遮熱・透湿・防水シートでもっとも有名なのはデュポン社の「タイベックシルバー」。
遮熱シートでは断熱材では遮断できない太陽の光や輻射熱の赤外線を反射するのでけっこう効果がありそう。
タイベックシルバーの温度測定の実験結果
でも、「タイベックシルバー」の遮熱効果を調べていたら遮熱・透湿・防水シートを買うより断熱材を厚くしたり、窓のグレードを上げた方が効果があるという下の記事を見つけました。
こちらの記事では、防水・透湿シートの「タイベック」と防水・透湿・遮熱シートの「タイベックシルバー」を実際に新築に使ったときの温度測定と性能を比較したグラフが掲載されています。
グラフを見ると断熱材R値が1.3くらいでほとんど差がなくなっているのがわかります。
R値というのは熱抵抗値のことで数値が高いほど熱を伝えにくいってことです。
■R値の計算方法
熱抵抗値R=断熱材の厚さ(mm)÷1000÷熱伝導率(W/mK)
このサイトでの住宅では壁の断熱材の標準仕様がR=2.3 なので、グラフの右端の辺りになる。
タイベックシルバーを使う意味はほとんどないってことらしいです。
使用している断熱材はグラスウール90mmでR=2.3 なので、おそらく断熱材はグラスウール24kだと思われます。
R値の計算式で書くとこんな感じ。
■R値の計算
90/1000/0.038=2.37
同じように「タイベックシルバー」のサイトにも実験データがあります。
シートだけを「タイベック」「タイベックシルバー」で変えて他は同条件で断熱材グラスウール 10kg/m3 100mmでテストしています。
このテスト環境からR値を計算するとR値は2になります。
■R値の計算
100/1000/0.050=2
先ほどのサイトのグラフではR値が1.3以上では「タイベックシルバー」の効果はほとんどないということでしたがデュポン社の実験ではかなりの効果が出ています。
「タイベックシルバー」は効果なしと効果ありと見事に別れました。
まとめ
他にも色々な意見がありますが7:3くらいで壁の遮熱シートは効果がないって意見が多かったです。
防水・透湿・遮熱シートのことを調べてみて、いろいろな意見を調べた結果、遮熱シートを購入するより断熱材を厚くした方が良いという結論になりました。