日本の注文住宅って圧倒的に木造住宅が多いんだけど何で?
そんな疑問を持ったことありませんか?
結論から言ってしまえば、日本人は昔から木造住宅に住み慣れていて、鉄筋コンクリートの家は高いから。
ってことですよね。
でも、これだけだと説得力に欠けるので、もっと木造住宅のメリットを詳しく説明していきます。
注文住宅を木造住宅にするメリット
注文住宅で一般住宅を建てると在来工法だろうと、2x4だろうと基本的に木を使うんですよね。
軽量鉄骨や鉄筋コンクリートだと構造部分に鉄を使いますが、床や天井、壁なんかに木材を使って隠すことが多いですよね。
そんな木を使った住宅のメリットをここで再確認してみましょう。
自然のぬくもりと快適さ
木造住宅のメリットは何といっても木材が持つ自然な質感と暖かさ。
家の中なのに森の中にいるようなリラックス効果が期待できます。
なぜリラックスできるかっていえば、まず木の見た目ですよね。
人工的に作られたものとは違う自然の中でできた木目が見えるだけでなんか落ち着く。
それに木材特有の匂い。
うちは在来工法で部屋の中だと柱が丸見えなんですが、新しい来客があるとほとんどの人が「木の匂いがして良いですね」というんですよね。
住んでるとぜんぜんわからないんですが、始めてくる人には匂いがわかるみたいです。
これまで木の匂いがして良いという人はいましたが、不快に感じたという人には会ったことがないですね。
木のぬくもりを感じられる家は子どもたちにも良い影響があると思ってます。
もともとアパート暮らしで壁紙に使われている接着剤とかの化学薬品の匂いが子供たちの健康に良くないってのが、家を建てるキッカケでもありましたからね。
木材は加工がしやすくデザインが柔軟
木材は鉄筋コンクリートに比べて、軽くて加工が簡単なので間取りや装飾などで自由な設計ができます。
家を建てているときに、途中で仕様変更などがあった場合でも施工現場で変更や調整が比較的簡単。
鉄筋コンクリートだと重いので、間取りに制約されたり、一度固まってしまうと修正や設計変更が難しいってのはありますよね。
木造は環境に優しい
木造住宅は木を加工して作るので、木材の加工や輸送に使うエネルギーが鉄やコンクリートに比べて少ないです。
それに木は二酸化炭素を蓄えるという性質があるので、地球温暖化を予防することもできます。
家を解体した後も状態の良い木材ならそのまま再利用できるのもエコですよね。
鉄やコンクリートだと家を解体した後は産業廃棄物として扱われて再利用はまず無理ですよね。
施工の速さとコストの低さ
木造住宅は短期間での施工ができます。早いところだと3ヵ月くらいで完成しちゃう。
木造住宅でも基礎はコンクリートなので乾かすのに時間がかかりますが、鉄筋コンクリートだと家全体を乾かさないといけないので時間がかかりますよね。
なによりコンクリートは高い。
木材と違ってコンクリートを作るためには石灰石や粘土、鉱石を加工する必要があるし、運ぶのにも専用の車が必要がコストがかかる。
コストパフォーマンスを考えると木材は切って運ぶだけなので当然安くなりますよね。
木造住宅のデメリット
木造は良いことばかりですが、デメリットもあります。
デメリットもあるといっても対策はできるので、どこまで対策するのかを検討しておけばより良い家づくりができますね。
耐久性の問題
木材が劣化しないように塗装をしたり、防腐処理をすることで耐久性を高められます。
しかし、天然素材ならではの劣化がどうしても起きるので定期的なメンテナンスが必要。
木材は湿気や温度で膨張したり、収縮したりするのでヒビで割れが起きることがありますし、太陽の光に当たることで色あせたりもします。
うちは軒下が木材で築10年で外壁塗装をしたんですが、室内よりも外壁や軒下などの外装部分は痛みが速いので5年単位での塗装が勧められました。
耐火性の課題
木材は火に弱い。つまり燃えやすいってのはありますよね。
ただ、外壁を耐火性能の高いサイディングにすることで外部からの火災には強くすることができます。
室内での耐火性能についても、耐火性能の高い石膏ボードを使用することで耐火性能を上げることができます。
鉄筋コンクリートに比べて耐火性が低いというのは事実ですが、対策は十分可能になってます。
音漏れや防音性能
コンクリートと比較して音漏れしやすいってのはあるかも。
音が漏れるってのは隙間が空いてるってことと、振動が伝わるってところなので、コンクリートよりも軽い木材は振動を伝えやすいですよね。
対策としては、断熱材の追加、防音パネルを設置、窓、ドア、床の防音対策などですね。
この中では断熱材を追加するのが高断熱・高気密という点でも有利になるし、目に見えない部分なのでインテリアへの影響も少なく良いかも。
シロアリや虫害のリスク
木造住宅で怖いのはやっぱりシロアリですよね。
見えないところから新緑されて気が付いた時には手遅れみたいなのは最悪です。
ヒノキなどシロアリが嫌がる木材を使ったり、防蟻処理の薬剤を使うなどで対策することができます。
ただ、気を付けたいのは防蟻処理の薬剤は5年で効果がなくなるので、定期的な点検や対策が必要になるということも覚えておいてください。
また、鉄筋コンクリートの家はシロアリ被害がないと思われがちですが、構造部分に木材を使っている部分もあるため被害にあいにくいとはいえ、全く被害にあわないわけではないということも覚えておくと良いかも。
注文住宅を木造で建てて10年暮らしてみた体験談
我が家はまさに注文住宅で木造住宅を建ててから10年が過ぎました。
木造住宅にして気に入っているのは見た目ですね。外観も瓦屋根に軒下に木部を使っているので、昔ながらの在来工法の家って感じで外壁も白黒のモノトーンなので落ち着いた印象です。
室内の壁は珪藻土の白と柱が見える真壁工法なのでリラックスできます。
床もフローリングの部屋よりも畳の部屋が多いです。リビングも畳ですからね。
ただ、メンテナンスを考えると木材が多いのは結構厄介です。
軒下が木部になっているので、外壁塗装の時は、木部と外壁で別々の料金がかかるのを家を建ててから知って驚きました。
さらに、木部は5年おきくらいに塗りなおした方が良いって言われたのにもビックリ。
木材のメンテナンスがこんなにお金がかかると知っていたら、外観は違ったものにしてたかも。
うちはヒノキを使っているとはいえ、羽アリが家の中でたくさん発生したことがあります。
調べてもらった結果シロアリではなかったけど、シロアリの恐怖は常にありますね。
あとは、シロアリ検査の時に床下の通気の問題なのか床下の木材にカビが発生してると言われましたね。
まだ築10年なのでカビが付いてるのはちょっと心配なので対策した方が良いらしいです。
で、その対策をすると50万くらいかかるわけですよ。
一応、家を建てた工務店にも聞きましたが、状態を見てカビが進行するなら対策を考えた方が良いってことでした。
注文住宅に限らず、日本の住宅のほとんどは木造ですが、メンテナンスを考える家づくりをするのが良いですね。
家を作るときのことばかり考えて、メンテナンス費用のことを考えずに家を建てると公開することになりますよ。
とりあえず、わたしからのアドバイスは外観部分に木材は使わない方が良いよってことだけは伝えておこうと思います。
それでは、良い家づくりを!