住宅が『資産』になるって本当?!

家の購入を考えて、住宅展示場へ行ったときに営業マンからよく言われるのが

「家賃を払い続けても自分のものになりません。
 だけど、持ち家は住宅ローンが払い終われば【資産】になります。」

 
という話です。

でも、家って本当に「資産」になるの?

住宅は本当に「資産」になる?

家を買えば、資産になってその家にずっと住めるだけでなく、子供や孫に相続させることもできます。

そもそも、『資産』とはどういう意味なのかを調べてみると、

「個人または法人の所有する金銭・土地・建物などの総称。財産。」
                   出典:デジタル大辞泉

と書かれています。

また、土地や住宅には「固定資産税」がかかるので、法律的に考えても『資産』で間違いありません。

住宅は『負債』になることもある

住宅や土地が『資産』なのは違いないですが、住宅ローンをすべて払い終わっても、固定資産税はその後もずっと払い続ける必要があります。

それだけでなく、家に住み続けるなら、住宅の修繕費用や庭(土地)などの管理費用などもかかってきます。

その家に誰かが住み続けてるならどんなに費用がかかっても『資産』といえます。

しかし、あなたが亡くなった後で、誰もその家に住む人がいなくなった場合は、固定資産税や修繕管理費を払い続けなければならない『負債』にしかなりません。

ほとんどの人は、幸せな新生活を夢見ているため、自分が亡くなった後に家を処分することを考えていないことが多いです。

もし、あなたが亡くなった場合、子供がその家(実家)を遺産として相続することになりますが、子供が既に独立して家を出て生活をしていたり、自分の家を持っていたりすると実家を相続しても活用することができません。

そうなると、実家を賃貸にしたり、売却を考え始めると思います。

不要な土地・家屋を手放すのは大変

一度購入した土地や住宅がいらなくなったら、税金や管理義務がなくなる『売却』が一番スッキリする処分の方法です。

土地や住宅を売却する方法は、

  • 不動産屋への売却・登録
  • 隣家への売却・贈与
  • 空き家バンクへの登録

などが考えられます。

これらの方法で売れれば何の問題もないですが、売却先が見つからないこともあります。

他にも、自治体へ寄付するという方法もありますが、売却先が見つからないような不動産を自治体が喜んで受け取ることはほとんどありません。

むしろ、自治体としては売却できない土地は、そのままにして固定資産税を徴収した方が税収になるので都合が良いです。

売却できないとなると「固定資産税」と「管理責任」から逃れることができず、次の世代へと負の遺産がどんどん引き継がれていくことになります。

つまり、あなたの子供が遺産を相続し、次は、あなたの子供の子供、つまり孫たちが負の遺産を相続していくのです。

相続放棄という選択肢

使い道のない不動産を子供たちに引き継がせない方法として「相続放棄」があります。

しかし、「相続放棄」では使わない不動産などの負債だけでなく、預金や現金などの資産もすべて放棄しなければなりません。

そのため、遺産としての負債と資産を比較して、「相続放棄」をした方が良いのかどうかをよく調べる必要があります。

その結果、「相続放棄」をした方が得だったとしても、その不動産との縁はすぐには切れません。

「相続放棄」の手続きをして受理されれば、その不動産は「相続人不存在」になり、固定資産税を払う必要がなくなります。

しかし、「相続放棄」をしても新しい相続人が決まるまでは、相続放棄をした人にその不動産の管理義務が残ります。

もし、管理義務が残ったまま火事になったり、建物の倒壊などで周辺住民に損害を与えた場合には、損害賠償請求をされる可能性があります。

都心に住んでいて、地方に相続放棄した実家がある場合はこの管理義務があると建物の管理や雑草の草刈りなどが
大きな負担になることがあります。

そのため、この管理義務を無くさない限り、その不動産との関係はずっと続いていくのです。

この管理義務を無くすためには、不動産に新しい相続人を見つける必要があります。

そのための手続きをしてくれるのが「相続財産管理人」です。

この相続財産管理人の選任には数十万〜100万円程度の費用がかかり、その費用は「相続放棄」をした人が支払う必要があります。

そのため、あまりに高額の場合は遺産を相続した方が安上がりになるため、「相続放棄」をする人は少ないようです。

住宅を「負債」にしないために

住宅を処分したくなった時に買い手が付かないと、その住宅は『資産』ではなく『負債』になってしまいます。

そうならないためには、家を買う自分たちの希望だけでなく、子供たちや一般世間の需要を満たせる家づくりをする必要があります。

例えば、自然が好きだからといって、電気も水道もない山奥に家を建てたら、あなたが死んだ後に、その家を欲しがる人を見つけるのは至難の業です。

自然が好きだとしても、できるだけ街に近く、近くに大きな公園や山があるところに家を建てるなど土地としての価値が下がらない場所で家を建てるのが必要最低限の条件と考えてください。